遠征三日目、僕達は気仙沼を出発し、石巻ジュニアジャズオーケストラと交流しました。石巻の皆さんは僕にはない活気があって、震災で僕たちの経験したことのないものを体験したのに、悲しそうな素振りはなく、僕よりも数段大人に見えました。
石巻ジュニアジャズオーケストラの皆さんと一緒に演奏した時も、やはり活気に満ちていました。そういう雰囲気につられたのか、僕達JAZZ-21の演奏も活気にあふれていました。音楽はこうして心と心をつなぐんだな・・・と、やっぱり被災地に行ってよかったな、と思いました。
今回被災地を訪れたことで、最近報道などが少なくなっている現地の様子がよくわかりました。被災前の状況に戻すにはまだまだ時間はかかりますが、確実に復興に向かっています。今回の遠征では、元気を分けに行ったというよりかは、元気をみんなで「分け合った」という感じがしました。今後も、日々の練習を積み重ねることに加えて、みんなの元気をみんなで分け合えるようなバンドにしていきたいと思いました。
JAZZ-21 A.Sax.(Y.N)
遠征二日目は鹿折まで行き、津波で流された船を見に行きました。
やはり周りには建物や家屋の土台が垣間見え、心が痛みました。そのそばには花が植えてありました。
「平和と希望のカンナ」
コレを植えた人たちは、この花々にどんな思いを託したのだろう・・・、そう考えると胸が熱くなります。市役所の方のお話によると、海岸にあった船が津波で流され、その船が建物にぶつかり、壊していったそうです。その船を、震災の恐ろしさを後世に伝えるために何とか残そうと取り組んでいたらしいのですが、船を見るたびに震災を思い出してしまうという声があり、解体されることになったのだそうです。
震災で受けた心の傷を癒やすこと、震災の爪痕を後世に残して、その恐ろしさを後に伝えることの両立には、まだまだ課題が残るようです。
その後、気仙沼市役所を訪問し、市長さんへの挨拶と義援金の贈呈をしてきました。
そこでビデオを見せてもらいました。震災が起きたとき、船などに積んであった燃料が流れだして大火事になったそうです。火災で焼け焦げた瓦礫が、さっき見てきた場所に積み重なっている映像。水が押し寄せてくる映像。震災を見た人の映像、インタビューなどもあり、命を大切にしなければ、と思いました。
気仙沼ジュニアジャズオーケストラ「THE SWING DOLPHINS」のメンバー4人が来てくれました
その後、「気仙沼はまなすホール」で演奏をしました。
昨日とはメニューも入れ替えて、精一杯演奏させていただきました。
そして、アンコールでは「響高校」とコラボして「Sing Sing Sing」を演奏しました。いつものJAZZ-21メンバーに、更に響高校の方々が加わり、とてもパワフルな演奏になりました。そしてフィナーレでは「しらいみちよ&音職人」のみなさんと、「響高校」のみんなで「クレッシェンド」を歌いました。会場全体がひとつになったような気がして、なんとなく、清々しい気持ちになりました。もしかしたら、気仙沼の復興はそう遠くないかもしれないと思えました。
コンサート後ロビーにて
A.Sax.(Y.N) 続く・・・
今回僕達Jazz21は、「しらいみちよ」さんからのお声掛けもあり、宮城・気仙沼の方へ遠征をさせていただくこととなりました。
出発した遠征初日。
バスの窓から外を眺めると、辺り一面に背の高い草が生えていたのですが、その所々にコンクリートが見えました。後に気づいたのですが、それは家屋の土台で、一面に並んでいたということは、そこには震災の前まで建物が密集していた、ということなのです。そして、ところどころに真新しい建物やコンビニが並んでいました。その姿は何だか殺伐としていて悲しい気持ちになりました。
宿泊は、海岸の見える少し高台にあるホテルでした。ですがそのホテルも震災の津波の被害にあったそうです。今は綺麗になっていて、ゆっくりだけど確実に復興は進んでいるのだなと感じました。
その日の演奏は、大谷海岸の道の駅での演奏でした。道の駅の方にお聞きしたのですが、もとは三階建ての建物だったようで、夏の時期は海に近い駅ということで賑わっていたそうです。ですがその三階建ての建物も今はなく、海水浴客も殆どいませんでした。
ステージ本番では、会場にいる皆さんに元気になってもらおうと演奏しました。皆さん暖かく聞いて下さいました。僕達の演奏以外に地元のグループのダンスなどもあり、会場の雰囲気も和やかでとても楽しく演奏出来ました。そして最後に「しらいみちよ」さんと一緒に「クレッシェンド」という歌を歌いました。中には一緒に口ずさんでくれたお客さんもいらっしゃいました。
皆さん、とても明るく僕たちを迎えてくれて、とても楽しく演奏することが出来ました。その後に鎮魂の花火が打ちあがりました。この思いが、被災したすべての人、亡くなられた方々にも伝わればいいなと思いました。
A.Sax.(Y.N) 続く・・・
8月21日から23日までのJAZZ-21気仙沼遠征を控えて、壮行式&ミニコンサートを行いました。
JAZZ-21のリーダー、サブリーダーによる総合司会で幕開け、第1部はキッズ・ジャズ・バンド「ONTANO」による演奏でした。
Peter Gunn、Soul Bossa Nova、Birdland、Moon RiverそしてBrazilと5曲、元気いっぱいの披露の後は、第2部JAZZ-21の演奏披露に先立ち、会場に来てくださった山野金沢市長から気仙沼遠征の意義についてお話いただきました。
総合司会の二人からJAZZ-21が震災復興支援をはじめた経緯の説明があった後、JAZZ-21の演奏スタートです。
遠征に向けて用意した中からBlusette、Autumn Leaves、My Funny Valentineと三曲演奏したところで、今回の遠征のために新たに書き下ろしていただいた復興支援SONG「花は咲く」を披露。この曲をビッグバンド用にアレンジしてくださった浅井暁子さんも会場で演奏を聴いていて下さいました。
そして、Afternoon In Paris、La Virgen De La Macarena(闘牛士のマンボ)、What A Wonderful Worldと残り3曲を演奏、会場の皆さんから大きなアンコールを頂き最後にSPAINを演奏してコンサートは終わり、メンバー皆で外に出てお客様をお見送りをしました。
今回のコンサートは舞台設営から受付、撤収までメンバー皆の力で作り上げました。この経験は会場に来て下さった皆様の拍手と合わさって、気仙沼遠征に向けての大きなパワーになったと思います。
最後になりましたが、受付にて多くの義援金を賜りありがとうございました。心より御礼申し上げます。
次回の記事では遠征の様子をレポートいたします!
石川県立音楽堂で開催されたアンサンブル金沢のコンサート「日野皓正のJazz魂」に出演・・・ではなくて、コンサート開演前に音楽堂2Fカフェコンチェルト前にてコンサート前のウェルカム演奏をしてきました。
コンサートを聴きにこられたお客様に、開演前のひと時を楽しんでいただけたと思います。
この中のどこかで日野皓正さんが聞いておられたそうです・・・
この後メンバー達は日野皓正さんとアンサンブル金沢のコンサートを存分に楽しみました!!
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Junior Jazz Orchestra "JAZZ-21" since 2005 from Kanazawa